アルツハイマー病の原因と糖尿病予防の効果

アルツハイマー病というのは、1900年代前半に55歳で亡くなった女性患者に関するアルツハイマー博士の論文にちなんで名付けられた病名です。

また、過去には認知機能障害と区別されてきましたが、高齢者の脳内に起こる病変に共通点が多いということから両者をアルツハイマー病とまとめて呼ぶようになっています。

では、アルツハイマー病の原因は何なのか。

アルツハイマー病の原因はアミロイドβタンパク質とタウタンパク質が関係しています。

前者のアミロイドβタンパク質は、脳内神経の活動における副産物として生産されるものであり、いわゆる老廃物です。この老廃物が脳内シナプスに傷をつけると脳内神経が死滅していきます。すると今度はニューロン内にタウタンパク質が溜まりようになり、記憶障害が引き起こされるようになるのです。

症状が進行すると少し前のことがわからなくなるほど記憶が弱ってしまい、やる気を失ったり抑うつ状態に陥ることもあります。その後、今が何月何日かわからなくなるなど時間に対する認識が弱くなってしまうのも特徴の一つです。

アルツハイマー病が進行すると新しいことだけでなく古いことも忘れ始めます。更に言葉の理解ができなくなったり道具がうまく使えないなどの発症する前は当たり前のように行ってきた日常生活が送れなくなってしまいます。

このように脳の記憶が弱くなるというだけでなく、心理的な異常をもたらすのもアルツハイマーの特徴の一つです。

例えば物を盗まれるなどの被害妄想が強くなったり、家族にいじめられていると感じ常に精神的に不安定な状態になることも考えられます。

このようなアルツハイマー病は、現代の医療では根治することができない病気として知られていますが、その原因物質が突き止められていることから、改善の糸口は見いだされています。

今後益々深刻化する高齢社会において、アルツハイマー病は切っても切り離せない病気の一つですが、その改善の鍵を握っているのがアミロイドβやタウタンパク質の分解を促進する薬の開発です。

また、これらがなぜ溜まってしまうのかということにも着目しなくてはいけませんが、その原因の一つとして、インスリン分解酵素が関わっているようです。

インスリンと言えば糖尿病でもよく聞く名前ですが、まず、インスリン自体は、血液中のブドウ糖をエネルギーとして使われるようにする事で血糖値を下げます。また、インスリン分解酵素は、使われなくなったインスリンを分解する為に使われます。

その一方でアミロイドβの分解にも携わっています。

しかし、高血糖状態が続くとインスリンは常に消費され続ける為、インスリン分解酵素の消費量も増えてしまいます。その分アミロイドβを分解する為のインスリン分解酵素が不足してしまうという事がアルツハイマー病の進行に関係しているのです。

なので、糖尿病予防の生活が結果としてアルツハイマー病の予防にも繋がるということです。
この時の注意点として、カロリーを抑えた食事をするというよりは、食事内容に対する炭水化物の量を抑えるように心がけることです。

現代は食べるものに不自由しませんが、その分、知らず知らずのうちに高血糖食となってしまいがちです。そのままではアルツハイマー病を発症するリスクが高くなってしまうので、そうならないためにも、まずは食生活を見直してみることが今すぐ出来る対策ではないでしょうか。